shunさん&かずさんインタビュー

JOPT 2023 Tokyo #03

NLH Tag Team Winner

shun&かず選手

shunさん、かずさん、JOPT Tag Teamご優勝おめでとうございます!簡単に自己紹介をしていただいた後にトーナメント全体を振り返りたいと思います。まずはポーカー歴とこれまでの入賞経験などを教えていただけますか?

(shun)JOPT Tag Teamで優勝しました、shunと申します。ポーカー歴は約2年半くらいです。主な戦績ですが、今年のU-30のメイン優勝、APT Incheon Main71位、APT Incheon Freezeout 2位です。仁川では残念ながらライオンのトロフィーは持って帰って来れなかったので、12月のAPTハノイで優勝してトロフィーを持って帰ってきたいなと思っています。

APTハノイ、ぜひトロフィーを持って帰ってきてください!2年半前にポーカーを始めたきっかけについても教えていただけますか?

(shun)僕は元々アメリカの大学に留学していまして、ポーカーの卓が立ってるカジノが身近にあったんです。当時はブラックジャックをメインに遊んでいたので、ポーカーはテーブルの後ろから眺めてるくらいの関わり方でした。

帰国後にコロナで外出制限がかかって家を出れなくなったので、何か趣味を見つけなきゃな〜と思っている時にふとポーカーのことを思い出して、日本でもポーカーができるところがないか探し始めたのがきっかけですね。その後にアミューズメントカジノを見つけて、本格的にポーカーを打ち始めました。

ありがとうございます。続いてかずさんの自己紹介もお願いします!

(かず)僕はポーカー歴は2年くらいですね。入院している時にYouTubeで世界のヨコサワチャンネルを見つけてポーカーに興味を持って、Rootsに遊びに行ったのがポーカーを始めたきっかけです。Rootsや他のアミューズメントカジノで遊んでいるうちに、「ポーカーって実力ゲームなんじゃないか?」と感じ、そこからポーカーの奥深さにのめり込んで行きました。今は自宅で座学をしながら、国内の大型大会に参加しています。

実績ですが、10月に今回のTag Teamでshun君と一緒に大型タイトルを獲らせて頂いたのと、11月に渋谷GGPLのGLOBAL MILLIONSで個人での初タイトルを獲ることができました。

2ヶ月連続でタイトル獲得素晴らしいですね!おめでとうございます!ちなみにお二人はどこでお友達になったのでしょうか?

(かず)出会いは、川崎のTriple8というアミューズメントカジノですね。川崎の近くに住んでいたので、よくJOPTチケット狙いでサテライトに参加してましたが、毎回強くてやりづらいプレイヤーがいて、それがshun君でした。それが最初の出会いですね。

かずさん的には、shunさんはかなりやりづらいプレイヤーだったんですね。

(かず)そうですね。shun君が来てしまうと、毎回JOPTのチケット枠が1つ埋まってしまうなぁ〜と思ってました。(笑)

(shun)実家が神奈川だったので、土日はよくTriple8に通っていました。そこでかずさんと出会って、年齢も近かったので一緒にご飯食べに行ったりサウナ行ったり。あとは競馬の大きいレースの時はかずさんに相談しながら馬券買ったりと。色々遊びに行ってましたね。

今回のTag Teamに一緒に出場することになったきっかけは何だったのでしょうか?

(shun)かずさんがTwitterでTag Teamに参加する人を募集していたんですよ。僕もちょうどヒマだったので「出ますか!」という感じでした。

(かず)今回はメインイベントの権利を取ってなかったのですが、JOPTの雰囲気はすごく好きなので、何かサイドイベントに出たいなと思ってまして。Tag Teamには参加したことがなかったので、タッグを組んでくれる人を募集するツイートをしたところ、すぐにshun君からリプライを頂き、一緒に出場することになりました。

かずさん的には、強いプレイヤーのshunさんとタッグを組めるありがたい応募ですね!

(かず)ありがたいですね。他の方から先にリプライが来ていたらshun君とタッグを組むことはなかったと思いますし、運命的でしたね。(笑)

(shun)僕も今回は土日に用事があったので、メインイベントには出れない状況でした。金曜のTag Teamには出たいと思っていたところ、かずさんのタッグ募集ツイートを見かけたのですぐに声をかけさせて頂きました。かずさんはTriple8で同卓した中でも強いプレイヤーだったので、僕とかずさんなら優勝できるんじゃないかなと思いましたね。

Final Tableのご感想、印象に残ったプレイについて教えてください。

(かず)FTでは9割くらいshun君にプレイしてもらってましたね。shun君の方がFTの経験も多いですし立ち回りも勉強されているので、shun君主体でプレイしてもらって、僕は相手プレイヤーの様子を観察したり、情報収集に注力していました。

(shun)FTの立ち回りは日々研究していて、かなり自信があります。今回のFT開始時はチップリーダーが全体の半分くらいのチップを持っていて、僕たちは5bb持ち、下から2番目のチップ量でしたが、考えることがシンプルだったのでよかったです。

アグレッシブなプレイヤーが少なかったので、一回ダブルアップしてしまえばチップ差の圧力を受けずに戦えるだろうと思っていました。ダブルアップを狙うハンドだけは気をつけて選びつつ、チップが増えてきたらアグレッシブに攻め切るという部分をしっかりと実行できたのが今回の勝因だと思います。

チップが少ない時は丁寧に、チップが増えたら少しずつアグレッションを上げる。理想的な立ち回りですね。

(shun)そうですね。今回のFTでは、2bbオープンに対してのBBのディフェンス頻度が少なかったので、BTNからのオープンはレンジを広げて積極的にスチールを狙いました。周りのプレイヤーがFTで消極的になるリークをうまく突くことができたと思っています。

「リークを探す」という部分で、かずさんの情報収集力が活かされたのでしょうか?

(かず)そうですね。他のチームが相談している様子からハンドの強さが透けて見えることもあるので、より多く情報を集めるようにしていました。

特に印象に残っているのは、リンプに対して、強いハンドを降りる選択ができたことです。強いハンドを持っている時にリンプを選択したチームがいて、UTGから再度リンプするシチュエーションがあったので、「UTGのリンプレンジが明らかに強いから降りて欲しい」とshun君に頼んで、SBのATsを降りてもらいました。 UTGのリンプに対してチップリーダーがレイズを仕掛けたところ、UTGがスナップでオールインを返して降ろしていたので、ATsを降りた判断は間違っていなかったと思います。

(shun)危ない状況でしたが、僕が集めきれていない情報をかずさんが持っていたので本当に助けられました。

shunさんはアグレッシブに攻めつつ、かずさんは情報を上手く使ってサポートする良いタッグだったのですね。揉めることはなかったのでしょうか?

(かず)考えているアクションはお互いに一致してましたし、揉めることは一度もなかったですね。
(shun)そうですね。「これオープンでしょ!」みたいなやりとりは一回もなかったです。FTを除いて、基本的にレンジ通りにプレイしていたので、お互いに変なハンドで参加することもなかったですし、ATsを降りたシチュエーションもかずさんを信頼して降りてましたね。最後までお互いを信頼してプレイできたと思います。

他に印象に残っているプレイがあれば教えてください

(shun)残り3テーブルの時に、僕が独断でブラフオールインしたシチュエーションが印象に残ってます。 ハンドとボードを詳細には覚えてないのですが、相手はUTGからオープンにこちらがBBディフェンスした状況で、6持ちがストレートになる4578Xのボードだったと思います。 フロップのCBをコール、ターンはお互いチェックで、リバーでUTGが安いベットを打ってきたので7割くらいは降ろせるだろうと読んでブラフオールインをしました。相手はこれを降りても10bb程度は残るスタックサイズだったこともあり降りてくれたと思いますが、ここでブラフを通せたのは大きかったですね。


また、残り3チーム、こちらがセカンドチップリーダーの状況で、チップリーダーにオールインで勝ったハンドも印象に残っています。
BTNが2bbオープン、こちらはBBからAJでオールインしたところ、BTNがA9sでコール。 フロップでJがヒットしてそのまま勝つことができました。このハンドで勝ったことで、総スタックの約80%を持つことができたので優勝に近づくことができました。


(かず)細かいスポットなのですが、弱いハンドでスチールを通せたのも印象に残ってます。残り4チームの時に、ブラインドヘッズでSBがオールインの頻度を高めていて、こちらのBBは降りるという状況が多かったのですが、一度だけSBがリンプを選択したタイミングがありました。

こちらのハンドは24oだったのですが、ハンド関係なくオールインしたら降ろせるだろうと思い、shun君に「これオールインしたほうが良いんじゃ無い?」と相談をしようとした瞬間に、shun君は間髪入れずにオールインを被せてSBを降ろしていました。アベレージが17bbくらいだったので、スチールで1bbを取れるのが非常に大きかったですね。さっきのAJ vs A9sに比べたらインパクトが小さいかもしれないですけど。(笑)

shunさんとかずさんで、完全に考えが一致していますね。(笑) ヘッズアップはいかがでしたか?スタック差も大きいので勢いそのまま優勝されたのでしょうか?

(かず)ヘッズアップは、スタック差15:1くらいで始まったのですが、オールインに2回負けて、5:2くらいまで戻されました。そこから少しチップの行き来があり、最後はこちら20bb、相手が7bbくらいのときですね。

こちらがSBから83oでリンプしたところ、相手はオールインをしたかったと思うのですが、チップの出し方のミスがあり、ディーラー裁定で2bbレイズになりました。

コールしてフロップを見たところ、K82と開いて、相手がチェックしました。チェックの時点で、明らかにKは無いし、8のペアはグッドだろうと考え、相談の後にオールインを選択しました。相手は長考した後、最終的にはATでコールを選択しましたが、AもTも落ちずにこちらが優勝することができました。

最後は8のペアが勝っているという読みも、オールインのアクションも一致していたのですね。優勝した時のお気持ちはいかがでしたか?

(かず)素直に嬉しかったのと、やっと終わったという安心感でいっぱいでしたね。お祝いのコメントもたくさん頂けて嬉しかったです。あとは、座学熱が上がりましたね。shun君のプレーを見ていて、やはり自分はまだまだ足りないところがあると感じたので、優勝に驕らず勉強を続けて、自分の実力を上げていきたいと思いました。

(shun)黄色のJOPTトロフィーが珍しいので、獲れて嬉しかったです。トミキチさん・ちゃまちゃんがPLO Tag Teamで黄色のトロフィーを獲っていたので、お揃いだね〜って話もできました。もっと大きなイベントでも結果を出していきたいと思ったので、僕もかずさんと一緒で、もっと実力を上げていきたいと思いました。

今後のポーカーに関する目標があればお聞かせください。

(shun)国内のメイン級のタイトルを獲りたいですし、海外トロフィーも獲りたいですね。「ラッキーで1〜2回勝った人」ではなく、「勝ち続けている人」を目指していきたいと思っています。 あとは、U-30のアンバサダーをさせて頂いているので、ポーカーの楽しさをいろんな人に伝えていく活動を今後も続けていきたいですね。

(かず)同じく、国内だとJOPTのタイトルを獲りたいですし、海外タイトルも獲りたいですね。海外だとキャッシュゲームもできるので、そこでしっかりバンクロールを貯められるようなプレーができるようになりたいです。

ポーカーをどのように勉強していますか?

(かず)ポーカーの勉強にはGTOwizardを使っています。トーナメントに関して言えば、15bb〜20bbくらいの浅いスタックになった時のプリフロップが重要だと思っているので、意識して勉強するようにしています。

あとは実戦ですね。EVをロスするプレーが無いか確認して、ミスがあれば修正する作業を繰り返しています。勉強しているプレイヤーとそうでないプレイヤーは見ていればわかるので、勉強が行き届いているプレイヤーに対しては基本に忠実にEVプラスになるプレイができたかどうかを振り返りますし、基本からズレているプレイヤーに対しては、アジャストを意識したプレイができたかを振り返っています。

(shun)僕もGTOwizardを使っています。プリフロップレンジが重要だと考えているので、かなり正確に身につけるようにしています。たぶん、かずさんから見ても「shun君はかなり勉強しているな」と感じてくれていると思います。(笑)

(かず)そうですね。今回Tagを組んで、明らかにshun君の方が自分より知っていると感じましたね。上手い人は、きちんと勉強した上で相手に合わせてアジャストしているんだと身に染みて感じました。

(shun)基本を勉強した上で、相手に合わせてレンジを広げたり狭めたりしてますね。 あとは、相手にとって嫌なプレイをすることを心がけています。もちろん言動や態度ではなく、相手がどういうプレイラインをとられたら嫌なのかを考えて、それを実行している感じですね。ある程度座学はしてますが、まだまだその場の空気や人読みに頼っている部分もあるので、もっと座学して比率を変える必要があるなと思っています。

GTOwizard等で基本を勉強した上で、基本から外れている人をエクスプロイトできる人がトーナメント上位に残っている印象がありますね。

(shun)そうですね。レンジ外のハンドでオープンしたり、3Bet打ったりしている時にチップを減らすケースが多いので、やはりプリフロップは重要ですね。逆に、プリフロップがしっかりしていれば大きなミスにはなりづらいと思います。 大型トナメのDay1などで、多くのプレイヤーがレンジ外からオープンしていたりしますが、そういうプレイヤーに対して自分もレンジを広げるのではなく、よりハンドを絞ってポストも慎重に行う必要があると思います。

私も勉強になりました!ありがとうございます。 最後に、ポーカー初心者の方へアドバイスを頂けますか?

(shun)ブラフしたハンドをマックする人が多いですが、ショーダウンすることも戦略の1つだと思います。「ブラフが多いプレイヤー」というイメージをうまく利用したことで、大きいポットでのバリューベットにコールしてもらえたことも多いので、僕は積極的にショーダウンするようにしていますね。「9ハイ!!!」とか大きい声でショーダウンすると、たまに相手がストレートと見間違えてくれたりします。(笑)

(かず)確かにブラフしたらマックする人が多いですね。相手の情報をとらないと、次にどういうプレイをしたら良いかの判断ができなくなるので、マックするのはもったいないと感じます。強いプレイヤーでブラフをマックする方は見たことないですね。自分の情報も開示しつつ、しっかり相手の情報も取れるプレイヤーがやはり強いです。

(shun)あとは、ポットコントロールですね。ポットを大きくしすぎて難しいシチュエーションに追い込まれることはポーカープレイヤーあるあるなので、プリフロップと合わせてポットの大きさをコントロールする技術を勉強すると安定して戦えると思います。

(かず)初心者で初めてJOPTに挑戦する方は、サイドトーナメント等に参加することが多いと思います。サイドトーナメントの場合、浅いスタックでの戦いになりやすいので、15~20bbのプリフロップをしっかりと勉強することが重要ですね。基本の勉強って地味で大変ですし、面白くも無いかもしれませんが、地道な努力が積める人が勝ち上がっていけると思います。

shunさん、かずさん、改めてご優勝おめでとうございます!これからも国内・海外問わずタイトルを獲って、お二人の名前を世界に轟かせてください!

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